ピアノ・フェイズ

反復音楽で知られるアメリカの作曲家 S.ライヒ(Steve REICH, 1936 N.Y.)の代表作のひとつに『Piano Phase ピアノ・フェイズ』という曲があります。
2台ピアノのため(もしくはピアノソロとテープのため)に書かれた作品で、短いフレーズをひたすら繰り返していく中で片方のピアノが少しずつテンポを変化させる過程で、繰り返されている同じフレーズが違うものに聴こえてくるというもの。これ、頭で『ふーん、成程』なんて理解するのと実際に体験するのとでは大きな隔たりがあります。というのは、聴くと本当におもしろいなーと私個人が思うということです(ちなみに演奏者にとっては非常に過酷な作品です)。YouTubeにもいくつかあがってますので、興味のある方はぜひ。


なぜ唐突にこんな話をしているかというと、今日、とある“音楽・マルチメディア向けのビジュアルプログラミング言語ソフト”———ご存知の方は、例のMから始まるアレですけど———でこの曲の一部分の自動演奏プログラムを作ったからです。自動演奏そのものが目的ではなかったのですが、いざ聴いてみると、これがなかなかの出来。なにせ正確だから、少しずつ、少ーしずつズレてゆく反復音楽のおもしろさが余すところなく表現されている(勿論、その正確さを人間に求めるところから生まれる魅力は別にあるのであって、生演奏を否定してるわけではありません。むしろ逆)。


ただ、作業の間ずっと、約2時間近くこのフレーズを聴き続けるのは…ちょっと…。10時間近く経った今でも『ミ、ファ#、シ、ド#、レ』が脳内に溢れかえってます。これはある種の洗脳?
(あっ、だからブログにまで書いちゃったのか!)



***Data***


なんとひとりで弾いてます…!
Unique performance of Steve Reich - 1 musician on 2 pianos(YouTube)


この方の作品(Wiki日本語)
http://ja.wikipedia.org/wiki/スティーヴ・ライヒ


フランス語版Wiki『Piano Phase』の項目には詳しい分析まで
http://fr.wikipedia.org/wiki/Piano_Phase

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